博多南駅から博多駅へ戻り、博多豚骨ラーメンのランチ、おみやげの物色と、最低限の観光ムーブを済ませた私は、またも新幹線に乗り込んで次なる地へ向かう。北九州の中心、小倉駅。九州の寄り道をもう少しだけ続けよう。
小倉もとい北九州と言えば、スペースワールドが真っ先に頭に浮かぶ。というのも小学生のころ、家族で九州旅行に来た際に記憶に残っているのが、九州に着いた矢先に見たスペースワールドのロケットだった。その時は車で外周道路を通って目にしたのみで、入園したわけではなかった。いつか行けるものだと思っていた。しかし、いつの間にか閉園してしまった。もう8年前のことだ。

そんな思い出に浸っていると、ふいに「北九州モノレール」の存在が脳内をよぎる。完全に失念していたが、九州唯一(沖縄除く)のモノレールは小倉を走っているのだった。既にスケジュールが押しているこの旅。元々下車しても改札を出る予定はなかったのだが、全国の新交通システムへの関心が高まっている私にとって、立ち寄らない選択肢はなかった。乗車はできずともモノレールを一目見ておこうと改札を出ることを決めた。
新幹線の駅ビルからJR九州の駅ビルへ移動すると、そこは天井の高い大空間。歩きながら下から上までこの空間を眺めていると、視界の上に、天井スレスレで浮いている車両が見える。
実際には浮遊しているわけではなく、1本のレールに跨っている鉄の塊。まさしくこれが北九州モノレール。ここが駅ビル内にあるモノレール小倉駅なのだ。

モノレール小倉駅は小倉駅ビルの横からホームが突き刺さったような駅で、今日立ち寄っていた広電広島駅によく似た構造である。もちろん時系列的には小倉駅が先輩だ。
大きい構造物から線が2本伸びていく。この感じが「銀河鉄道999」に登場する宇宙駅に似ていて、幻想的な風景に見えてくる。…と心のうちから思っていたのだが、今ウェブでその宇宙駅を調べていると、その駅は「メガロポリス中央駅」ということが分かったのはいいものの、小倉駅の画像も検索に沢山ひっかかる。みんな考えていることが同じ過ぎて怖い。
さらに銀河鉄道999原作者の松本零士先生は北九州市で育ったようで、コラボラッピング車両が走っていた。さらにさらにタイミングよくその車両が小倉駅にやってきた。これが運命か。

ペデストリアンデッキから見上げる車両眺めるこの感覚、まさに宇宙へ飛び出す銀河鉄道のよう。真昼間なことだけ目を瞑ってほしい。
配線鉄としてモノレール小倉駅のおもしろいところを1つだけ語らせてほしい。
この小倉駅は終端駅にも関わらず渡り線がない。つまり終点で折り返す際に、今走ったレールを逆走して戻る必要がある。レールが2本並行しているにも関わらずだ。
実は隣の平和通駅にはY字の渡り線が向かい合って設置されており、そこで上り下りの入れ替えをする必要がある。そして小倉~平和通間の2本のレールはどちらも単線。単線並列という珍しい配線なのだ。
そのような配線の結果起きる問題がある。それは企救丘方面から向かってきた車両が平和通駅のホームに入るためには、先に、平和通、加えて小倉駅まで列車がないレールがあるかを確認する必要がある。(目視で確認、とかの話ではない)平和通駅に停まってからその先の小倉駅に車両が停まっていると分かっても、お互いに立ち往生するほかないからだ。

こんなことになったのは、北九州モノレール開業から約13年間は平和通駅が終端駅だったからだ(当時の駅名は小倉だった)。ここからは私の想像だが、小倉駅まで1駅のみ延伸で渡り線を追加設置するのは費用対効果が弱かったのだろう。
国内でも珍しい面白い例なので、実際に目にすることができてよかった。小倉駅で途中下車した甲斐があった。
余談だが、ペデストリアンデッキから駅ビルに戻るとき、大階段にキャラクターのイラストがあることに気づいた。よく見るとスペースワールドのキャラクター「ラッキー」「ヴィッキー」に似たシルエット。後から知ったのだが、彼らの子ども設定で、北九州市の公式イラストで転生(?)したらしい。昔会えなかったあの子たちへの不意打ち的再会に。さらに心が高ぶった。
ここで九州を後にして本州へと戻っていく。九州の滞在は、実はわずか3時間程度。私としても驚きだが、スケジュールを巻く必要があり、惜しんでもいられない。続きはまたこの「m.p.note」で。




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