いま最もアツい路面電車をご存じだろうか。そう、「おかでん」である。
天下の広電が駅前大橋ルートや循環線が開業させて一息ついた現在、ここぞを顔を見せたものこそ「おかでん」である。岡電(おかでん)は、大規模工事が直近で進んでいる岡山市内を走る路面電車。岡山駅前停留所をより岡山駅前に設置するべく、延伸工事を行っている。
複数篇に渡って綴ってきた西日本の旅だが、この旅に出ようと思ったきっかけこそが岡電で、工事の様子を見て、全線乗破して配線の現地調査をするのがこの旅最大の目的である。
つまり、いま最も推さずには帰れない路面電車、それが「おかでん」なのだ。
路線図・配線図の記事はこちらから。

博多方面から新幹線に乗って、配線撮影のために数駅下車しつつ、最終的に私は岡山駅で改札を出る。
スケジュールは押しに押していたものの、ちょうど岡山駅で幸せの黄色い新幹線ことドクターイエローに遭遇できたので、これはこれでラッキーだ。

日も暮れつつあったので、地元の食材が食べられるお寿司屋へ。会計時のくじ引きで、次回以降使える(まあまあいい金額の)優待券を当ててしまい、翌日の昼食もここに行くことを決める。岡山駅前のホテルで1泊し、1日目を圧倒的充実感で終える。
ようやく旅は2日目へ。
どうやら完成したばかりの岡山駅前の観光案内所で岡電の一日乗車券を購入。広電とおなじ厚紙を運転手に見せるタイプだ。
岡電は東山線と清輝橋線の2路線。いずれも岡山駅前停留場を起点として、2駅先の柳川停留場で分岐する。いずれも20分前後で終端まで行ける短い路面電車である。

まずは岡電の岡山駅前停留場へ。1面2線のよくある終端駅の配線だが、1線はチャギントン電車のホーム、そしてもう1線に東山線・清輝橋線の車両が縦列停車する。清輝橋線の車両がこの駅にいる時は基本的に東山線車両も停まっていて、東山線が先に出発して、その直後に清輝橋も追いかけるように着いていく。

現在はこの配線になっているが、実は延伸工事中の一時的な配線だ。元々は両渡り線を挟むように降車ホームと乗車ホームが縦に並んでいた。昔は阪急梅田や近鉄上本町でもその形式の時期もあったが、近年では珍しい配線だろうか。
延伸計画についても語っておこう。現在の岡山駅前停留場は駅前広場から横断歩道を渡って大通りを越えたところにある。それを駅前広場まで延伸しようとするのが今回の趣旨で、距離にしてたったの約100m。
たかが100m、されど100m。駅を出たら広場が広がっており、その奥の道路を渡った先にある停留場。やや不満を覚える距離であるし、駅舎もないためパッと見で分かりづらそうである。駅を出た目の前に停留場があるのとでは大違いではなかろうか。

配線は現在より進化して、2面3線となる。東山線、清輝橋線に加えてチャギントン電車の3軸で運行する(チャ〜の運行本数が少ないのは承知の上でも)現状において、3線にしたいのはもっともだ。道路の中央で2面3線ホームに拡幅するのは正気の沙汰ではないし、駅前広場への延伸はまたとないチャンスだろう。またこの2面3線化構想は、今後もこの3軸で経営を続けていくんだという宣言にも思えて、気骨を感じたのである。
まずは距離の短い清輝橋線を往復するつもりだったため、ホーム手前の清輝橋線車両に乗車。発車前に東山線車両の発車アナウンスが聞こえ、縦列停車の配線構造を思い出した私。東山線に乗れば柳川停留場で一瞬下車して駅や配線の撮影した上で、清輝橋線のこの車両に乗れることに気づき、急いで前の車両へ乗り換える。
「おかでん」の旅が今から始まる。


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